ここは北浦和にある埼玉県立近代美術館の庭です。住宅展示場ではないのになぜか住宅が・・・・。
そうです。建築家故黒川紀章氏の代表作「中銀カプセルタワー」の一住戸が展示されているのです。
この美術館も黒川氏の設計、そういうわけだからでしょうか。
下の写真は、新橋に今もあるカプセルタワーの全貌です。(随分以前に私が撮った写真です。現在は薄汚れています)
これは1972年に竣工したそうです。その頃子供だった私達には「近未来都市」とか、「空中都市」とかが流行っていた頃と記憶しております。未来都市の建物そのものですね。
でも「なぜにカプセルなの?」と思うでしょう。黒川氏によれば「メタボリズム」というグループ結成して、人が住む都市も生物のように成長したり移動したりつまり新陳代謝するべきという発想を抱いていました。この建物もその延長上にある計画というわけなのです。カプセルは細胞のようなものだったのかもしれませんね。
内装、カッコいいですね。オープンリール式のテープレコーダーが飛行機の操縦室のコックピットのように組み込まれていたりします。
こうした「カプセル住宅」の発想っていわゆる実験住宅でアイデア倒れかだろうとと思いきや、現在もちゃんと生き残っています。駅前の「カプセルホテル」として。カプセル体験してみたい人は、一度泊まってみてはいかがでしょうか。
カプセル拝見